診療科のご紹介
当医療センター泌尿器科は西多摩医療圏の基幹病院として、尿路悪性腫瘍、尿路結石、閉塞性尿路疾患、排尿障害、尿路感染症などの泌尿器科主要疾患を中心にプライマリケアから腹腔鏡を用いた低侵襲の専門治療まで幅広く行っております。泌尿器科は高齢の患者さんが多いため、患者さんの要望や価値観に応じた低侵襲、機能温存治療を基本方針としています。しかし、進行癌に対しては、手術、化学療法(抗癌剤)、放射線療法などを組み合わせた集学的治療を積極的に施行しています。
現在常勤医師は3人体制で、手術日には非常勤医師に外来診療を担当してもらい日常診療にあたっております。周辺医療機関と連携しながら今後も質の高い医療を提供していきたいと考えています。
術後の入院期間について
術後安定した患者さんや内服治療などで経過観察を行っている患者さんには、近隣の開業している泌尿器科専門医と連携・紹介し、継続加療を行っていただく病診連携を積極的に行っています。必要時には迅速な対応にて紹介いただいています。
また急性期病院としての役割を全うするため、入院期間が長くなったり、緩和ケアが必要になった患者さんの場合には、地域連携室と密に連携し、近隣の病院・往診医を紹介し、継続した緩和ケアや在宅診療を積極的に進めています。入院期間をできるだけ短縮し、より多くの患者さんに当医療センターでの入院治療を受けていただきたいと考えています。
スタッフのご紹介
- 副部長
- 森 洋一
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●日本泌尿器科学会専門医
●日本泌尿器科学会指導医
●da Vinci Certificate(Si,X,Xi)
●日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
●がん治療認定医
●泌尿器ロボット支援手術プロクター(前立腺・膀胱領域)
●がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
●身体障害者福祉法第15条第1項指定医
- 専門医・認定医等情報
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●日本泌尿器科学会専門医
●日本泌尿器科学会指導医
●da Vinci Certificate(Si,X,Xi)
●日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
●がん治療認定医
●泌尿器ロボット支援手術プロクター(前立腺・膀胱領域)
●がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
●身体障害者福祉法第15条第1項指定医
治療・検査
ロボット手術
当医療センターでは2023年に最新式手術支援ロボット「ダビンチ」を導入し、「前立腺がん」に対して低侵襲かつ安全で機能温存に優れた最先端の手術(ロボット支援下前立腺全摘除術)を提供しています。
腹腔鏡手術
腎臓がん、尿管がん、副腎腫瘍については腹腔鏡手術を施行しています。開腹手術の適応となるのは腫瘍が大きい場合、悪性度・浸潤度が高く拡大切除が求められる場合、開腹手術の既往があり高度の癒着が想定される場合、腹腔鏡手術ではアプローチが困難で合併症が起きる確率が高いと想定される場合などです。腹腔鏡手術は手術創が小さいため、術後早期の痛みが少なく、回復が早いというメリットがあります。
【当医療センターで施行している主な腹腔鏡手術】
- 腹腔鏡下副腎摘除術・腹腔鏡下腎摘除術・腹腔鏡下腎部分切除術
- 腹腔鏡下腎尿管全摘術
- 腹腔鏡下尿膜管摘除術
尿路上皮癌(膀胱癌、腎盂癌、尿管癌)
根治性最優先のため、進行性膀胱癌に対しては膀胱全摘を、腎盂・尿管癌については腎尿管全摘除術を第一選択としており、術前・術後に抗癌剤を用いた集学的治療を行うこともあります。高齢者においては膀胱温存を行いつつ、姑息的治療としての抗癌剤治療も適応を十分に考慮した上で行っております。
膀胱全摘については現在当科では行っておらず、提携している医療施設へ紹介させて頂いています。
【創部の比較(一例) ○はストーマを示します】
開腹手術
15~20cmの創
腹腔鏡手術
約6cmの創
腎癌
人間ドックなどの腹部超音波検査やCT検査で偶発的に見つかることが多いです。以前は小さな腎癌でもその腎臓を含めて摘出することが多かったですが、最近は腎機能を温存するためにできるだけ正常部分を残す「腎部分切除」を行うようにしております。
前立腺癌
男性の癌による死亡原因として前立腺癌の増加が注目されています。血液検査でPSA(前立腺特異抗原)というタンパクの量を測ることで無症状の段階で見つかる機会が増えました。確定診断のための前立腺生検は1泊2日で行っております。また、限局性前立腺癌に対する根治的治療法として前立腺全摘除術を行っております。2023年より当医療センターではロボット支援下前立腺全摘除術を扱っています。従来の開腹手術と比較し、優れた術後尿禁制および治療成績が得られています。
【創部の比較(一例)】
開腹手術
ロボット手術
前立腺肥大症
年齢を重ね、前立腺が大きくなることによって尿道が圧迫され、排尿障害を訴えるようになります。まずは内服加療を行いますが、それでも改善しない場合には内視鏡手術(TUR-P)あるいは経尿道的ホルミニウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を行っております。
尿路結石
尿に含まれる結晶が塊を形成したものが尿路結石であり、尿路につまることで激烈な痛みを生じます。小結石の場合は自然排石が期待できますが、大きな結石については内視鏡(TUL、PNL)による砕石を行っております。小結石の場合は自然排石が期待できますが、大きな結石については内視鏡(TUL、PNL)による砕石を行っております。尿路結石の手術件数は東京都内でも有数の件数を誇っています。
その他
手術実績