診療科のご紹介
外来治療センターは、がんや炎症性の腸の疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)、膠原病(関節リウマチなど)に対する薬物療法を専門的に担当する部署です。当院では2011年4月、患者さんが自宅から通院しながら治療を受けられる【外来治療センター】を開設しました。
場所
エスカレーターを上がって左手(2階 がん相談支援センターの隣)にあり、ガラス張りの窓から外の景色を一望できる開放感のあるお部屋となっています。
施設概要
外来治療センターはリクライニングチェア26床、ベッド2床の合計28床で稼働しています。外来治療センター内にはウィッグのパンフレットやそのほか副作用に関するパンフレットなども準備しています。 スタッフステーションからは全ての患者さんの様子が看護師の目から十分行き届くように配置された作りになっており、新しくトイレも2か所設置されました。
薬剤の調製
がん薬物療法認定薬剤師を中心に、院内で登録された治療レジメンに基づき、適正な投与量・投与間隔、支持療法などを確認し、安心かつ安全に治療が行えるように調製を行っています。
薬剤師外来
薬剤師外来を設置し、専門知識を持った薬剤師が薬剤についての説明、副作用の確認および副作用対策のアドバイスを行っています。
看護ケア
専任のがん化学療法看護認定看護師2名が常駐しています。近年のがん薬物療法は、新規の殺細胞性薬剤(抗がん薬)だけでなく分子標的薬・ホルモン療法剤・免疫チェックポイント阻害薬など新たな薬剤が次々に開発され治療が多様化しており、患者さん自身が自宅で副作用に気を配る必要が出てきています。認定看護師による看護外来では「抗がん剤治療を受ける事になったけど副作用は?」「治療のスケジュールは?」「家の生活はどうなるのかな?」など患者さんの疑問にお答えし、また副作用でお困りの方へ日常生活のアドバイス等も行っています。外来治療センターを初めて利用される方を対象としたオリエンテーションでは、来院から診察・治療を受けるまでの一日の流れや、治療中の過ごし方、副作用等の説明を行っています。また、患者さんへ適切な副作用対策をお伝えするため専門的知識の共有、看護の質の維持・向上に努めるため、がん薬物療法に関する院内スタッフ向け勉強会も定期的に開催しています。
診察室
専用の診察室が2部屋あり、薬剤師外来や認定看護師による看護外来、オリエンテーションなどを行っています。
ICI副作用対策チーム
従来の抗がん剤とは異なる副作用が出現する免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボやキイトルーダなど)に対する多職種と複数の診療科による連携チームが2019年に結成されました。初めて免疫チェックポイント阻害薬を利用される患者さんの副作用の説明を行い、外来では毎回患者さんが医師の診察前に薬剤師外来を受ける事で副作用症状の早期発見につながっています。