診療科のご紹介
外来治療センターは、がんに対する薬物治療を担当する部門です。当医療センターでは2011年4月、患者さんが自宅から通院しながら抗がん剤治療を受けられる【外来治療センター】を開設しました。
場所
新棟3階血液浄化センターの南側にあり、外来治療センターと患者・家族交流室は奥多摩のきれいな山並みを一望できる場所にあり、広々とした眺望が得られています。
施設概要
外来治療センターはベッド数15床、リクライニングチェア7床の合計22床で稼働しています。治療センターに隣接されている患者・家族交流室にはがんに関して広く読まれている雑誌やウィッグの見本、パンフレットの案内や家族の待合室としても利用できます。
院内全体の薬剤調製を担当する化学療法専用調剤室(化学療法専用クリーンルームおよび監査室)、看護師薬剤管理スペースとカウンター、患者受付担当クラークカウンターおよび診察室2部屋があります。コンパクトな設計となっており、各部署の連携が緊密にとれます。ベットは東西に伸びる中央通路の南北に整然と並び、すべての患者さんの様子が、看護師の目に十分行き届くよう配置されています。

薬剤の調製
がん薬物療法認定薬剤師を中心に、院内で登録された治療レジメンに基づき、適正な投与量・投与間隔、支持療法などを確認し、安心かつ安全に治療が行えるように調製を行っています。

看護ケア
専任のがん化学療法看護認定看護師1名が常駐しております。近年がん薬物療法は、新規の抗がん剤や分子標的薬・ホルモン剤・免疫チェックポイント阻害薬などの新たな薬剤の開発により治療が多様化しているため、患者さん自身が自宅での副作用対策が必要となってきます。外来治療センターを初めて利用される方のオリエンテーションでは診察から治療を受けるまでの流れや過ごし方、治療スケジュールや副作用の説明、日常生活のアドバイスなどをおこなっています。また、患者さんの副作用対策指導のため専門的な知識の共有、看護の質の維持・向上に努めるため定期的に化学療法にまつわる勉強会を催しています。
診察
専用の診察室では、呼吸器内科・血液内科・消化器内科・外科・婦人科・泌尿器科・耳鼻咽喉科頭頚部外科などの各科がん治療の他、慢性関節リウマチに対する生物学的製剤の投与前診察なども行っております。
また、医療リンパドレナージセラピスト(※)によるリンパ浮腫外来(第4木曜日午後)および 通院患者の治療に対する不安の軽減や日常生活の支援など専門看護師・認定看護師による看護外来も行っております。
(※) 医療リンパドレナージセラピスト:医師の診断及び指示に基づき患者さんや家族への生活指導、リンパ浮腫保存的治療である「複合的理学療法(スキンケア・医療リンパドレナージ・圧迫療法・運動療法)」により治療を行う施術者のこと
ICI副作用対策チーム
従来の抗がん剤とは異なる副作用が出現する免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボやキイトルーダなど)に対する多職種と複数の診療科による連携チームが2019年に結成されました。初めて免疫チェックポイント阻害薬を利用される患者さんの副作用の説明を行い、外来では毎回患者さんが医師の診察前に薬剤師外来を受ける事で副作用症状の早期発見につながっています。