放射線科で行う検査（血管造影検査）
血管造影（Angiography）検査とは
手首や肘、足の付け根などからカテーテルという細くて長い管を血管内に挿入し、その管の先端を目的の場所まで到達させます。ここから、頭部や腹部、腕の血管などへ造影剤を用いて形態を観察する検査です。また、特殊なカテーテルや器具を使って治療も行っています。
脳を栄養する血管までカテーテルを伸ばし、その先端から造影剤を注入して撮影することで、動脈瘤や脳梗塞、脳腫瘍の栄養する血管を観察することができます。
脳動脈瘤に対するコイル塞栓術（コイリング）を行っています。正確にコイルを留置するためには瘤の計測が欠かせません。3D撮影を行い正確な計測を行っています。また、瘤の形状によってはステントを併用することもあります。本装置には“Aneurysm Analysis”というアプリケーションが導入されており、より正確にステントの留置やコイルを詰める事ができます。
【コイリングイメージ図】
カテーテル治療可能な超急性期脳梗塞に対して血栓回収療法を行っています。
頚動脈狭窄症に対してステント留置術を行っています。
正確に留置するために3D撮影、3Dロードマップ等を行っています。
肝臓内の腫瘍を栄養する血管までカテーテルをもっていき、そこで抗がん剤や腫瘍を栄養する血流を停滞させる物質を注入して治療します。
“Embolization Guidance”という新しいアプリケーションが導入され、大幅に撮影回数が減りました。
腸骨動脈にステントグラフトを挿入患者さんでは術後に血液の流入を抑えるため、内腸骨動脈に対してコイル塞栓術を行っています。
人工透析で使うシャントが細くなってしまったときにバルーンを使って血管透析用バスキュラーアクセスのインターベンション(vascular access intervention therapy : VAIVT)を行っています。
血管撮影装置を2019年1月15日更新いたしました。
今までの装置は血管撮影装置とCT装置が融合した「Angio-CTシステム」を採用していましたが、脳卒中センターによる血管内治療を当室で行う事となり、同時に2方向から撮影する事が出来る「バイプレーンシステム」を導入しました。
本装置ではCT装置がなくとも血管撮影装置（Cアーム）でCTを撮影する事もできます。
さらにX線被ばくを抑えつつ画像が鮮明になりました。また、診断・治療をサポートするアプリケーションが多数搭載され、これにより様々な画像支援が行われ、検査・治療時間が短縮し、患者さんへの負担が軽減されます。
