胸部外科 – 青梅市立総合病院
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胸部(呼吸器・心臓血管)外科

外来担当表

呼吸器外科
呼吸器外科
午前
午後白井

心臓血管外科
心臓血管外科
午前
午後染谷染谷

 診療医のご紹介

部 長

白井 俊純

東京医科歯科大学臨床教授,日本外科学会認定医・指導医,日本胸部外科学会認定医・指導医,外科専門医,呼吸器外科専門医,心臓血管外科専門医,循環器専門医,多摩栄養サポート研究会幹事

部 長

染谷 毅

外科専門医,心臓血管外科専門医

副部長

黒木 秀仁

外科専門医,心臓血管外科専門医

医 員

桜井 啓暢

日本外科学会認定外科専門医

心臓血管外科(心臓、胸部大動脈)

特色

2000年6月に救命救急センター、心臓血管外科が開設され、循環器内科、救急医学科と連携してほぼすべての心疾患に対応しています。
2000年6月22 日に心臓手術を開始し、毎年100例前後の心臓手術を行っております。2013年6月には心臓手術は1200例を越えました。
当科(心臓血管外科)では平成20年から、当院倫理委員会の承認を得て、患者さんの同意の上、日本心臓血管外科データベース(JACVSD)に症例の内容を登録してきました。
これにより、国内の心臓血管外科の成績が明らかになるとともに、Japan Scoreという個々のリスク評価が可能になり、患者さんにより詳細な説明も可能となってきました。
一方、平成23年1月から外科系の臨床学会が連携して設立した一般社団法人National Clinical Database(日本臨床データベース機構、NCD)が、全国の病院の心臓血管外科、消化器外科、小児外科、内分泌・甲状腺外科、乳腺外科、呼吸器外科の手術症例の登録事業を開始しました。
当院では、外科が平成23年7月からこの事業に参加しております。心臓血管外科の分野は今年JACVSDからNCDに移行しました。このため、当科もNCDに患者さんの登録を行っていきます。
この登録の目的は、より適切な医療を提供するために、患者さんの臨床情報を集め、データを蓄積し、外科医の適正配置や専門医制度の見直し、適正な医療水準を維持することです。
個人情報が登録されるわけではありませんが、患者さんの自由な意思により登録に参加されないことは可能です。
登録事業に関するNCDからの説明につきましては、こちらをご覧下さい。→NDC説明

1) 虚血性心疾患(狭心症,心筋梗塞)

虚血性心疾患とは、心臓を養う冠動脈という血管が細くsinryo1なったり、つまったりして、心筋の虚血をきたす疾患の総称で、狭心症や心筋梗塞などが代表的疾患です。

冠動脈バイパス手術とは、冠動脈の狭くなった部分の先に、別の血管(内胸動脈、橈骨動脈*1*2、胃大網動脈、大伏在静脈など)をつないで新たな血液の流れをつくる手術です(右図)。

このバイパスの方法には2種類あり、人工心肺を使用し心停止下に行う方法(CABG)と心臓を動いた状態のままで手術を行う方法(心拍動下冠動脈バイパス手術、OPCAB)があります。

OPCAB*3は高齢者や合併症を有する患者さんを中心として,60~70%の患者さんに行っております。

現在までの冠動脈バイパス手術数は610例(単独バイパス513例)です。

心筋梗塞後の左心室瘤や虚血性心筋症などの低心機能症例に対しては,積極的に左室形成術(Dor手術やSAVE手術)*4*5という手術を行っています。現在までに47人に手術を行いました。

*1宮城直人ほか : Skeletonized harvesting improves the early-term and mid-term perfect patency of a radial artery graft. ?Jap.J.Thorac. Cardiovasc. Surg. 54巻, 472-476 , 2006
*2渡邉 大樹 ほか :当科における橈骨動脈グラフトの中期・遠隔期成績、 冠動脈外科学会、2010.7
*3田村 清 ほか : 心拍動下冠状動脈バイパス術における中枢側吻合デバイス "Enclose Ⅱ" の有用性の検討 日心血外誌 Vol.37 No.2 74-77 2008
*4大島永久ほか : 虚血性心筋症および左室瘤に対するDor手術の成績 -予後に影響する因子とBNPの変動- 日本心臓血管外科学会総会 2005.2
*5牧田 哲ほか : 虚血性心筋症に対する左室形成術後の心不全の再発と僧帽弁閉鎖不全の増悪 日本心臓血管外科学会総会 2008.2

人工心肺を用いない心拍動下冠動脈バイパス手術

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胃大網動脈を用いたバイパス

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内胸動脈を用いたバイパス

 2)心臓弁膜症

大動脈弁人工弁置換(生体弁)

心臓弁膜症kyoubu1は心臓手術の約3割を占め、大動脈弁、僧帽弁疾患が主な疾患です*6。

大動脈弁疾患に対しては人工弁置換を基本的手術としています。近年の高齢化に伴い、年々、高齢者の大動脈弁狭窄症の患者さんが増加しており、大動脈弁置換の患者さんの25%は80歳以上でした*7。当科では65歳以上の患者さんには下図にあるような生体弁を用いて人工弁置換を行っています。

僧帽弁疾患は、僧帽弁閉鎖不全症が多く、これに対しては自己弁を温存する弁形成術を多く行っています。また、弁膜症に合併した心房細動については、メイズ手術という不整脈に対する手術を86例に行っています。*8

*6宮城直人ほか:高齢者孤立性三尖弁閉鎖不全症に対する弁置換術の2例。 胸部外科60巻、245-249 2007
*7渡邉大樹ほか:80歳以上超高齢者AS症例の手術成績の検討。 日本胸部外科学会総会2009.10
*8大石清寿ほか : 当院におけるMaze手術の成績 ―術式と使用デバイスに関する検討―。 日本心臓血管外科学会総会 2012.4

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僧帽弁形成術(弁切除+人工弁輪)

 3)胸部大動脈瘤

弓部大動脈人工血管置換術

大 動脈解kyoubu2離は胸痛,背部痛で発症し,救命救急センターに搬送されることが多く、A型解離では、手術を行わない場合48時間以内の死亡率が約50%と非常に高 く、診断され次第、緊急手術となることがほとんどです。
このように、胸部大動脈瘤手術の約半数は解離、破裂などのために緊急手術となりますが、当院では、 現在までに予定手術と緊急手術を合わせて121例に胸部大動脈の手術を行い、良好な結果を挙げています*9-*12。
また、開胸や開腹が必要ない低侵襲のステントグラフト内挿術が最近広く行われるようになり、当院では2009年から腹部大動脈瘤に対するステントグラフ ト治療を血管外科が中心となって開始しました。胸部大動脈瘤については当科で2011年から開始しました。

*9田村 清ほか : 急性大動脈解離手術後の低酸素血症に対するシベレスタットナトリウムの効果。 日心血外誌 37巻 91-95, 2008
*10田崎 大ほか : 急性大動脈解離における肺動脈血栓塞栓症の関連予測因子と当院における対策。 日本心臓血管外科学会総会 2008.2
*11 染谷 毅 ほか : 感染性大動脈瘤に対する治療戦略_- Rifampicin-soaked graftの使用経験。日本血管外科学会総会 2012.5
*12 染谷 毅 ほか :偽腔閉塞型急性A型大動脈解離に対する_治療方針の検討。 日本血管外科学会総会 2012.5

 

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胸部大動脈ステントグラフト内挿術

 高齢者の手術について

近 年の高齢化に伴い、元気な80歳代の患者さんが増加しており、基本的にはよほどの禁忌(意識障害、高度の認知症、寝たきりや末期癌の合併など)がない限 り、手術により元気になれると考えられる場合には心臓手術を行っています。

80歳以上の症例は114例(11.2%)と全心臓手術の1割を越えており、特 に大動脈弁狭窄症の場合には80歳以上が25%以上と非常に増加しています。成績も80歳未満と比べても遜色ない成績を導き出しています*7*10。

*7渡邉大樹ほか:80歳以上超高齢者AS症例の手術成績の検討。日本胸部外科学会総会2009.10
*10 田崎 大ほか:80歳以上の超高齢者に対する胸部大動脈手術の検討と術後QOL改善への工夫日本血管外科学会総会 2007.5

 

呼吸器外科

 1)肺癌

ご存じのように、現在日本での死亡原因第1位のガン,その中で肺癌が胃癌を抜いて一番多くなっております。当院でも,積極的に手術を行っております。心疾患など合併症のある患者さんや、80歳代の患者さんでもできる限り対応しております。
なんらかの症状を元に発見される肺癌も数多く,レントゲン異常症例では是非呼吸器科へご紹介ください。精査のうえ、内科外科合同カンファレンスで最良な治療法を検討し、手術適応の患者さんは速やかに対応します

 2)胸腔鏡下手術

1~2cm の小切開から胸腔鏡を挿入することにより、手術侵襲も術後の疼痛も少なく肺の切除手術が可能になっています。
現在のところ,自然気胸、肺の良性腫瘍、転移 性腫瘍、縦隔良性腫瘍、血胸、膿胸などが適応となっています。
また、間質性肺炎などの確定診断困難な患者さんで、診断のための胸腔鏡手術も行っておりま す。肺癌手術でも胸腔鏡を併用することにより小開胸での手術が検討されています。
胸部レントゲンで異常影が認められる際には呼吸器科へご紹介いただければ緊密に連携し速やかに対処いたします。

 

胸部外科手術数

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平成30年度年報資料へリンク